回る廻るキュウリの秘密?自家採種とは?【最終回】
〜 キュウリの自家採種も、いよいよ最終回です 〜
何故?私達 Green Spoon Farm が、手間と時間がかかる自家採種をするのか?
最終回では、その答えについてお話させて頂きます。
種子には、固定種(在来種)と、一代交配種(F1種)があります。
今から、ほんの少し昔・・・
昭和30年代頃迄の、日本の野菜のほとんどは「固定種」でした。

固定種というのは、伝統野菜・地方野菜・地場野菜と呼ばれるもので、その地域の気候風土のなかで何世代にも渡り選別・淘汰されて、その地域の風土に合った種として固定化したものをいいます。
第二次大戦終了後の1950年代から、『緑の革命』と呼ばれる農業改革により
農作物の収量は急速に増加しました。
しかし、その反面では・・・
化学肥料を多投して同一作物を周年、栽培し続ける「慣行栽培」へと変化するにつれ、作物は今までにない程、多くの窒素栄養分を吸収することになり、その結果、病気や連作障害が生まれやすくなり、虫の害も受けやすく変わってしまったのです・・・

病原菌や害虫、雑草を殺す合成農薬の開発が、化学肥料を大量に与える農業には、絶対に不可欠となりました。
しかし、農薬を常用する様になると、ウィルスや病原菌はどんどんと進化し、やがて新種が発生しますから、それに対抗する新しい抵抗性品種を、次から次へと生み出さなくてはならなくなります。
こうしたニーズに応えて、品種改良されて来たF1種は、化学肥料と合成農薬を大量に使用することが前提で開発されて来たともいえるでしょう。
その様な背景から・・・
化学肥料や合成農薬といった、石油をはじめとする化石エネルギーになるべく頼らない、持続性可能な農業スタイルを目指し実践するGreen Spoon Farmには、F1種は向いていないと考えます。
「F1」というのは、生物学用語で first filial generation=交雑によって生まれた第一代目の子を意味し、日本語では「一代交配種・一代雑種」といわれています。
一代目の個体のみに、人間が意図した通りの優勢な遺伝情報だけが現れる様、人工的に改良されていて、二代目以降が生まれることは想定されていません。

実際に、F1種の種から自家採種した二代目は、親とかけ離れた品種がバラバラと生まれるために、これを同じ形質のオリジナル固定種にする迄には、選別しながら最低でも3年以上、あるいは5年以上がかかるといいます。
F1種は、世代を超えて生命の受け渡しをすることができませんから、一代限りの “循環しない種” ともいえますが、その一方で・・・

固定種の種は、自家採種を繰り返すことで、与えられた環境に順応してゆく “循環する種” ですから、Green Spoon Farmでは、なるべく自家採種をすることを大切にしているのです。
戦後の時代の流れとともに、多くの農家が、非効率な自家採種をやめて、毎年新しいF1種の種を買う様になった結果、今日ではスーパーや八百屋さんに並ぶ、ほとんど全ての野菜から「固定種」が消え、「F1種」に代わりました。
遺伝的に遠縁の系統を、かけあわせて作られた雑種は、もとの両親より生育が早くなったり、大柄になったり、収量が多くなったりすることがあり、この現象を「雑種強勢(ヘテロシス)」といいます。
雑種化する以前の、両親の種にあたる「固定種」が、「F1」へと人工的に品種改良されることにより、農産物は効率よく大量に作れるようになりましたが、多くの野菜は、成育期間が短くなった結果、細胞の密度が粗く、大味になり、味の低下が指摘されています。
「昔の野菜は、美味しかった。」
と、よく言われる訳です。
さらに、葉緑体による光合成の期間が短い「F1」は、ほうれん草等の葉もの野菜に含まれるビタミンC等の栄養価の面でも、「固定種」に比べ、1/5 〜 1/10に減ってしまったことが、分かっています。

「品種に勝る技術なし」と、昔からよくいわれる言葉があります。
土作りや育て方も重要ですが、その地域や気候風土に合った品種を選ぶことが、実は一番重要!
Green Spoon Farm は、「固定種」を自家採種することで

美味しくて ♡ 安全な ♥ 命が循環する作物 ♡ を作っているのです♪
"Green Spoon Rice field の自然栽培米"

何故?私達 Green Spoon Farm が、手間と時間がかかる自家採種をするのか?
最終回では、その答えについてお話させて頂きます。
種子には、固定種(在来種)と、一代交配種(F1種)があります。
今から、ほんの少し昔・・・
昭和30年代頃迄の、日本の野菜のほとんどは「固定種」でした。

固定種というのは、伝統野菜・地方野菜・地場野菜と呼ばれるもので、その地域の気候風土のなかで何世代にも渡り選別・淘汰されて、その地域の風土に合った種として固定化したものをいいます。
第二次大戦終了後の1950年代から、『緑の革命』と呼ばれる農業改革により
農作物の収量は急速に増加しました。
しかし、その反面では・・・
化学肥料を多投して同一作物を周年、栽培し続ける「慣行栽培」へと変化するにつれ、作物は今までにない程、多くの窒素栄養分を吸収することになり、その結果、病気や連作障害が生まれやすくなり、虫の害も受けやすく変わってしまったのです・・・

病原菌や害虫、雑草を殺す合成農薬の開発が、化学肥料を大量に与える農業には、絶対に不可欠となりました。
しかし、農薬を常用する様になると、ウィルスや病原菌はどんどんと進化し、やがて新種が発生しますから、それに対抗する新しい抵抗性品種を、次から次へと生み出さなくてはならなくなります。
こうしたニーズに応えて、品種改良されて来たF1種は、化学肥料と合成農薬を大量に使用することが前提で開発されて来たともいえるでしょう。
その様な背景から・・・
化学肥料や合成農薬といった、石油をはじめとする化石エネルギーになるべく頼らない、持続性可能な農業スタイルを目指し実践するGreen Spoon Farmには、F1種は向いていないと考えます。
「F1」というのは、生物学用語で first filial generation=交雑によって生まれた第一代目の子を意味し、日本語では「一代交配種・一代雑種」といわれています。
一代目の個体のみに、人間が意図した通りの優勢な遺伝情報だけが現れる様、人工的に改良されていて、二代目以降が生まれることは想定されていません。

実際に、F1種の種から自家採種した二代目は、親とかけ離れた品種がバラバラと生まれるために、これを同じ形質のオリジナル固定種にする迄には、選別しながら最低でも3年以上、あるいは5年以上がかかるといいます。
F1種は、世代を超えて生命の受け渡しをすることができませんから、一代限りの “循環しない種” ともいえますが、その一方で・・・

固定種の種は、自家採種を繰り返すことで、与えられた環境に順応してゆく “循環する種” ですから、Green Spoon Farmでは、なるべく自家採種をすることを大切にしているのです。
戦後の時代の流れとともに、多くの農家が、非効率な自家採種をやめて、毎年新しいF1種の種を買う様になった結果、今日ではスーパーや八百屋さんに並ぶ、ほとんど全ての野菜から「固定種」が消え、「F1種」に代わりました。
遺伝的に遠縁の系統を、かけあわせて作られた雑種は、もとの両親より生育が早くなったり、大柄になったり、収量が多くなったりすることがあり、この現象を「雑種強勢(ヘテロシス)」といいます。
雑種化する以前の、両親の種にあたる「固定種」が、「F1」へと人工的に品種改良されることにより、農産物は効率よく大量に作れるようになりましたが、多くの野菜は、成育期間が短くなった結果、細胞の密度が粗く、大味になり、味の低下が指摘されています。
「昔の野菜は、美味しかった。」
と、よく言われる訳です。
さらに、葉緑体による光合成の期間が短い「F1」は、ほうれん草等の葉もの野菜に含まれるビタミンC等の栄養価の面でも、「固定種」に比べ、1/5 〜 1/10に減ってしまったことが、分かっています。

「品種に勝る技術なし」と、昔からよくいわれる言葉があります。
土作りや育て方も重要ですが、その地域や気候風土に合った品種を選ぶことが、実は一番重要!
Green Spoon Farm は、「固定種」を自家採種することで

美味しくて ♡ 安全な ♥ 命が循環する作物 ♡ を作っているのです♪
"Green Spoon Rice field の自然栽培米"


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