醸してつくる「百薬の長」自家製どぶろく
私たち人間の腸の中には、500種類、100兆個(重さで1.5kg)以上の微生物が棲んでいるといわれています。
腸内細菌は、おおまかに「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類に分けることができ
【善玉菌3:悪玉菌1:日和見菌6】
のバランスが保たれていれば、病原菌の侵入を防ぎ健康な状態でいられますが、悪玉菌が活性化し優位になるとアンモニアなどの有毒ガスや有毒物質が発生し、便秘や下痢といった腸内環境の悪化が起きて免疫力が低下するため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、がん細胞に冒されるリスクが高まることが、近年の研究で明らかになっています。花粉症やアトピーなどの様々なアレルギーもこの免疫機構の誤動作が原因だといわれます。
酵母、麹菌、乳酸菌などの発酵菌が大活躍することで醸しだされる濁酒(どぶろく)は、腸内の善玉菌の活動を活性化させ、悪玉菌の活動をおさえこめる有用微生物の宝庫であり、麹や酵母に人を健康にする力が備わってることを経験的に知っていた昔の人は「百薬の長」と呼んでいました。
江戸時代までの農家ではごく普通につくられていて、一年中で最も大変な田植えの作業を乗り切るのにかかせないパワードンクだったようです。
現在、市販されているお酒類からは、商品の品質を長期に保つためにこれらの有用微生物は完全に殺菌され取り除かれてしまっていますが、自分でつくる自家製どぶろくなら、生きた酵母の生命力ををそっくりそのまま頂くことができます。

Green Spoon式自家製どぶろくは、イースト菌を使わずにお米と水と米麹だけで作る、昔ではごく当たり前だったであろう作り方を再現しています。
材料が揃えば、あとは思ったよりも意外と簡単に作れます。

こちらは完成品。
漉して、ビンに移したら冷蔵庫でよ〜く冷やして頂きます♪
どぶろくレシピ
《part1》まずは『菩提もと』作り
*用意するもの*
・容器・・・梅酒用を1個
・自然栽培米・・・3合(お好みですが、玄米よりも白米の方がくせのない味に仕上がります。)
・湧き水orミネラルウォーター・・・3合
・炊いた冷や飯・・・ひと握り
・ガーゼ・・・30cm X 30cm を1枚
*作り方*
1 お米を研いでザルに上げ、水気を切る。
2 容器に 1 を入れ、同量の水と、ガーゼに包んだ冷や飯ひと握りを入れ、1日1回程度かき回し、その都度包んだ冷や飯をガーゼの上から手でモミモミ。お粥状にドロドロになったご飯をしごき出して溶かすことを繰り返す。
3 数日後、甘い発酵臭がしてきたら『菩提もと』の出来上がり。
《part2》いよいよ、『仕込み』です
*用意するもの*
・蒸し器
・蒸し布
・飯台 or ボール
・米麹・・・2合
・水・・・適宜
*作り方*
1 発酵した『菩提もと』のお米をザルに上げ、水気を切る。その際、その水『菩提もと』は捨てずに取っておく。
2 蒸気の上がった蒸し器に、 蒸し布をひき1 の米を入れ強火で約30分間、固めに蒸す。
3 蒸し上がったお米を飯台などにあけ、人肌程度に冷まし、そこに2合の麹を加え両手でよく混ぜる。
4 これを容器に入れ、先程取っておいた『菩提もと』を加え、水をひたひたにかぶる程度足す。ゴミや虫などが入らない様に、布 or 新聞紙等通気性のあるもので蓋をする。
《part3》あとは『発酵』と『熟成』を待つ
*用意するもの*
・ビン or ペットボトル
・ガーゼ or ふきん
・漏斗
*作り方*
数日すると発酵して来ます。暑い季節は早く、寒い季節は時間がかかります。
ブクブクと泡が出てくる様になるので、1日1〜2回程度かき回してください。
この時点で味見をすると、アルコール度数がかなり低く甘味が強くて、まるで乳酸飲料の様で美味しいのですが、さらに日を置き熟成させると次第に糖分がアルコールに変わってゆくので、毎日味見をしながらお好みの味になった所で、ガーゼ等布で漉し、漏斗でビンに詰め替えれば出来上がり!
そのまま常温で放置しておくと、だんだんアルコールが酢に変わり酸味が強くなって来ますので冷蔵庫で保存するのがお勧めです。
尚、日本では酒税法によって許可なく酒類(アルコール分1度以上の飲料)を製造することは禁じられていますので、製造にはアルコール分が1度以上にならない様、ご注意下さい。
"Green Spoon Rice field の自然栽培米"


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